不動産を相続する際、全体を相続するのではなく共有持分だけを相続するケースもあります。
相続持分によってできることは限られており、ケースによってはトラブルにもなるため注意が必要です。
そこで今回は、不動産を相続する際の共有持分とは何か、共有持分でできることや共有状態で発生するトラブルについてご紹介します。
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相続した不動産の共有持分とは
共有持分とは、複数名義人が不動産の権利を分割して所有する際の個人の権利を指します。
たとえば、3人の名義人が平等に持分を所有している場合、各人は全体の3分の1の権利を有します。
所有権の割合は、その不動産が共有名義となった経緯によって異なる場合があるでしょう。
兄弟姉妹で不動産を共有する場合、通常は平等に分割されることが多いです。
一方、複数人で出資して不動産を購入した場合、出資割合に応じて権利の大きさが決まります。
共有持分は相続可能であり、相続時にさらに細かく分割することも可能です。
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相続した不動産の共有持分でできること
共有持分のみを所有している不動産は、自由に取り扱うことはできません。
名義を所有する共有者全員が単独で行えるのは、保存行為と呼ばれる行為に限られます。
保存行為とは、不動産の現状を維持するための行為であり、不動産への立ち入りや雨漏りの修繕などが該当します。
共有者の過半数の同意があれば、不動産のリフォームやリノベーションなど、大規模な工事を伴う管理行為が実行することが可能です。
売却や建物の取り壊しなどの変更行為、処分行為は、共有者全員の同意がない限り実行できません。
ただし、自分の共有持分については、同意を得なくても売却することが可能です。
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相続した不動産の共有持分によって発生するトラブル
不動産の共有状態では、将来的にさまざまなトラブルが発生する可能性があります。
相続により共有持分の所有者が何度も入れ替わり、分割が進むことで所有者が増加し、メガ共有状態になるリスクが高くなります。
メガ共有状態では、不動産の売却など、所有者全員の同意が必要な手続きを実施しにくくなるでしょう。
また、所有者一人一人との連絡が難しくなり、行方不明の所有者が発生することも考えられます。
さらに、所有者の一人から共有物分割請求を起こされることで、不本意な形で不動産を失う可能性もあります。
誰かが自分の共有持分を不動産会社などの第三者に売却した場合、共有物分割請求が起こされるリスクが高まることも考えられるでしょう。
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まとめ
不動産を相続する際、複数人で同じ不動産を相続すると共有持分による共有状態になります。
共有持分を所有している不動産を処分するためには、共有者全員の同意が必要です。
共有者の数が多くなるほど、共有状態の不動産の処分は難しくなります。
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