当ブログでは、不動産の売買を専門で行っている当社が、不動産購入について役に立つ情報や、お得に購入できる方法を中心に発信しています。
私のプロフィールはこちら。
不動産購入をご検討されている方のほとんどが金融機関の住宅ローンを組むことが多いと思います。そんな住宅ローンを使用して購入すると、一定の金額が所得税や住民税から控除(還付)される制度がこの「住宅ローン控除」です。
但し、ローンを使うと全ての物件がローン控除を受けれるかといえばそうではありません。
この記事を読むことで、どんな物件が控除対象なのか、どんな物件が長く控除を受けれるかなどが理解でき、今後の物件の探し方が変わるかもしれません。
是非最後までお付き合いください。
※2024年10月更新の情報です。年度により状況が変わる可能性がありますのでご了承下さい。
▽目次
1.住宅ローン控除とは?
2.居住の用に供するとは?
3.住宅ローン控除の要件とは?
4.中古のローン控除は物件で差が出る?
5.まとめ
住宅ローン控除とは?
まずは住宅ローン控除とはどんなものでしょうか?
正式名称は「住宅借入金等特別控除」といいます。
概要
個人が住宅ローン等を利用してマイホームの新築、取得または増改築等(以下「取得等」といいます。)をした場合で、一定の要件を満たすときは、その取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除する「住宅借入金等特別控除」または「特定増改築等住宅借入金等特別控除」の適用を受けることができます。
元々は1995年4月に施行された住宅ローン減税制度で、日本政府が国民の住宅取得を促進させるために始まった制度です。昨今までに何度か改正があり2024年3月現在も続いている制度になります。
上記の概要のとおり、
①個人であること(法人での購入時はダメ)
②住宅ローンを利用(現金購入はダメ)
③居住の用に供する(住んでなきゃダメ、投資物件はダメ)
④一定の要件を満たす必要性
この条件が、最低限クリアしないといけないことですね。
そして今からご説明する条件をクリアすることで、
12月31日時点のローン残高に対して0.7%の控除を受けれるという仕組みです。
注意点は、控除とは決して国からもらえるお金ではないということ。
通常支払うべき所得税を、要件にあてはまるなら「控除」しますということです。所得税では控除しきれない分がある場合は住民税からも控除しますよという制度です。
「通常支払う所得税」ー「ローン控除」=還付(戻ってくる金額)
つまり、仕事を辞めて所得税を払っていないケースや、転職等で所得が減った場合は還付される金額が変わってきますので注意が必要です。
また、増改築(リフォーム)の時も利用できるのは忘れがちです。
しっかり申請して、受けれる控除は忘れずに受けましょうね。
居住の用に供するとは?
上記①~④の中で、③「居住の用に供する」はすごく大事なところですので
もう少し細かくご説明致します。
こちらは、「最初は住んでいたけど途中から住まなくなったらどうなるの」問題があります。
控除期間中に出張になった場合を見てみましょう。
例えば、ローンの債務者であるご主人様が単身赴任で、扶養家族がそのまま残る場合
こちらはそのままローン控除が受けれます。
但し、家族も含め全員で転居した場合は、住んでいない間は控除が受けれなくなってしまいますが
また居住を開始した場合は残存期間分の控除を受けることができます。
途中から賃貸に出した場合や、誰も住んでいないのにローン控除を申請して還付を受けた場合、
これは間違いなく脱税行為になります。絶対にやめて下さいね!
また、災害によるやむを得ない転居の場合等は再建支援法適用者として認定されたら支援策がありますので、ご安心いただけたらと思います。 「居住の用に供する」という条件は、大事なポイントになります。
住宅ローン控除の要件とは?
次に④ローン控除を受ける一定の要件を詳しく見ていきましょう。
こちらは、新築住宅(マンション・戸建)購入の場合や新築住宅を建てる(戸建)の場合、中古物件(マンション・戸建)の場合と細かく分かれてますが、
まずは物件の種類に関係なく共通している事項を見ていきましょう。
1.【共通事項】
●居住要件
・引渡し(完成)をして6カ月以内に住むこと
・この控除を受ける年分12月31日まで、引き続き住んでいること
●所得要件
この控除を受ける年分の合計所得金額が2000万円以下であること
●面積要件
床面積50㎡以上で、かつ、床面積の2分の1以上が居住の用に供されていること
●ローンについての要件
・10年以上の償還期間であること
・職場からの借り入れで無利息及び金利0.2%未満の利息となる借入金等は対象外
●ローン残高の0.7%が控除される(※控除期間と上限額は物件種別により異なります)
※その他、譲渡所得の課税の特例を受けていないことや、贈与での取得ではないことなどの要件ありますが、通常売買時における共通事項とて上記をまとめてます。詳しくは
こちらをご参照ください。
まずはこの共通事項を満たしていることが最低条件となります。
2.物件種別による事項
次に物件種類による違いを見ていきましょう。
主な違いは、物件種別により控除期間と控除できる残高の上限額が違うという点です。
それにより還付額(戻ってくる金額)が物件種別によって変わります。
特に中古住宅の場合は、築年数要件もあるので注意が必要です。
ここでは、新築住宅、中古住宅、買取再販の中古住宅の違いをご説明します。
それでは見ていきましょう。
【新築住宅の場合】
新築住宅の場合、売主様若しくは建築会社が「個人」ではなく業者さんなので
物件価格に消費税が含まれています。
そのため、令和5年度までは控除できる期間は一律13年間となります。
次にローン残高の上限です。こちらは、「区分」によって残高の上限が違います。
例えば令和4年・5年の「一般の新築住宅」では3,000万円となっているため、仮に年末の残高が5000万円あったとしても控除対象のローン残高は3000万円となってしまいます。
つまり13年間で控除できる最大金額は、
3000万×0.7%×13年で273万が上限です。
これが区分「認定長期優良住宅」の場合は、上限が5000万ですので、
5000万×0.7%×13年で455万が上限となりますので、その差はなんと182万円にもなります。
また、令和6年度以降の「一般の新築住宅」は、暫定措置(令和5年12月31日までに建築確認を受けたor令和6年6月30日までに建築されたものは2000万を上限に10年間控除を受けれる)はあるものの、それ以降は住宅ローン控除が無くなってしまいます。
新築を検討中の方は、購入する時期や物件の性能によって、控除の有無や金額が変わってきます。
現在の新築建売戸建は、多くが「一般の新築住宅」ですので、新築建売戸建をご検討中の方は是非、
ローン控除をしっかり受けることができる時期でのご購入をお勧め致します。
新築建売戸建は仲介手数料無料!この物件は仲介手数料無料なの?
気になる物件があれば今すぐLINEでチェック♪
▽▽▽
【中古住宅の場合】
2024年1月より、改正点があります。
次は中古物件の場合はどうなるのでしょうか?
中古住宅の場合、新築との違いとして、築年数要件があります。
【築年数要件】
①昭和57年1月1日以後に建築されたものであること。
② ①以外の場合は、耐震適合証明の取得ができること等一定の要件を満たすこと
まずは最低限、こちらの築年数要件を満たす必要があります。
2023年12月までにご入居されていた場合、物件が「買取再販住宅」なのか「買取再販住宅ではない」のかで控除の内容が分かれていましたが、2024年1月にご入居された方は「一般の中古住宅」として、上限や期間も下がっております。
見ていきましょう!
【買取再販住宅の場合】
まず、「買取再販住宅」とは何ぞやというお話ですが、
こちらは不動産会社が一般の方から「買取」を行い、リフォームで綺麗にして「再販売」している物件になります。売主様は必然的に「不動産業者」さんになります。
ただここでいう「買取再販住宅」には、さらに要件があります。
主な要件
●住宅の建築から10年経過している事
●販売をする不動産業者が購入して2年以内に個人が取得すること
●一定の金額以上のリフォームをしてること
●建築事務所発行の「増改築工事証明書」が必要
などなど、たくさんの要件をクリアできて、初めて「買取再販住宅」に該当します。
しかし、上記条件を満たす物件でもさらに「省エネ要件」等もっと厳しい基準に合格しない限り、2024年1月以降入居の場合は、下記の「買取再販ではない中古住宅」と控除上限や期間は同じになりました。
つまり、省エネ等に該当しない限りはわざわざお金を払って「増改築等工事証明書」を取得する必要はないかもしれませんね。
一般買取再販住宅以上の基準(省エネ等)に該当する物件ですと
令和6年度以降も控除期間は一律13年となります。
現在の福岡での「買取再販住宅」は、省エネ物件や長期優良住宅等はほとんどなく、
区分は「一般の買取再販住宅」が大半となりますので、ほとんどの「買取再販住宅」の控除金額は
2000万円×0.7%×10年=140万円が上限となります。
【買取再販でない中古住宅の場合】
次に「買取再販でない中古住宅」ですが、こちらは一般個人の方がリフォームせずそのまま販売している物件や、不動産業者さんが売主でも「増改築等工事証明書」が発行できない物件になります。
こちらは控除期間は一律10年間になります。
一般の中古住宅の場合は、上限金額も2000万となります。
中古の住宅ローン控除は物件で差が出づらくなった!?
2024年3月現在、中古物件では「一般の買取再販住宅」も「一般の中古住宅」も差がなくなってしまい、どちらも同じく控除期間10年、上限金額2000万円となっております。かと言って、再販業者さんが「省エネ基準」に適合するリノベーションを行うこともすごく大変ですので、ここ数年は省エネ基準以上に適合する中古物件の数はかなり少なくなると思われます。
もし中古物件でも、気に入った物件が「省エネ基準適合物件」などに該当している場合は控除期間も上限金額も増えますので、要チェックしてみてください!
知らないなんてもったいない!この住宅ローン控除を理解し
少しでもお得になる物件を一緒に探していきましょう(^^♪
まとめ
ここまでご覧頂き、誠にありがとうございました。
住宅ローン控除については、昨年の改正で控除率も下がり、住宅購入を検討する上で皆様気にしている制度です。令和5年度以降は、国は省エネ住宅の普及に力を入れており新築の一般住宅では控除が無くなるケースも今後出てきます。
是非お得な期間を見極め、しっかりこの制度を理解している不動産屋選びをして、少しでもお得にご購入できるようにお手伝いができれば幸いです(^^♪
弊社では、新築建売戸建のほぼ9割を仲介手数料無料でご案内中です!
仲介手数料無料の中古マンションも多数ご用意しております。
▽▽▽▽▽
ローン控除も最大限受けることができるこの期間に、手数料無料でコスパ良く
憧れのマイホームをご検討下さいませ!
この物件は仲介手数料無料なの?
気になる物件があれば今すぐLINEでチェック♪
▽▽▽